まず、日本語で理解してから洋書を読む
少し難しいと、思う英語の本を読む前に、まず日本語で読んで理解してから、読むとスムーズに英語版が読めるようになります
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英語版の小説を見て、理解出来る部分もあるけど、少し難しいと思える本を、選ぶのがポイントです。
まず、日本語のニュアンスで知りたいので、
日本の短編小説を選んで読み、その後、英語版を読んでみる。
やはり、好きな作家の、本の方が楽しめます。
平安時代のお話です。
英語圏にないシチュエーションを、どう英語で書かれているのか、とても興味深いです。
英語版タイトル
In a Bamboo Grove
The Life of a Stupid Man (Penguin Little Black Classics) (English Edition)
- 作者:Akutagawa, Ryunosuke
- 発売日: 2015/02/26
- メディア: Kindle版
< 芥川龍之介の英語版短編集 >
この本の中に
「In a bamboo grove 藪の中」が、収録されています。
「 藪の中」は、平安時代の話なので、登場人物に、今存在しない言葉「検非違使」が出てきます。
検非違使とは、不法・違法を取り締まる天皇の使者、今で言う所の、「警察」に近い存在に、なります。
この本には、「検非違使」を
「The magistrate」と書かれています。
◆ magistrate=治安判事
ピッタリな言葉があり驚きました。
また、「都風のさび烏帽子」と言う言葉は、
「fancy kyoto style black hats」
と言う風に、表現されています。
こう聞いても「烏帽子の事だね」と思う人は、少ないと思うのですが、こういった帽子が、あるのだなと言う事が、理解出来ます。
また、この本には
「真に人間の命なぞは、如露亦如電 にちがいございません」
と言う、日本人にも、難しい表現が出て来ます。
如露亦如電
人の命は露の如く儚く、稲妻のごとく一瞬でのうちに消え去る。
この文が英語になると
と、言う風になります。
このフレーズを組み合わせて、「如露亦如電」と言う表現になっていました。
他にも、この本には、粟田口・多襄丸・山科などの、日本人にしか分からない、ワードが沢山出てきます。そのお陰で、背景イメージがつきやすく、日本人には分かりやすい内容となっています。
日本人作家の本の英語版で、何とか読めそうな範囲の本を見つけたら、先に日本語で読んでから、英語版を読むと、読みやすくなります。
さらに、一気に読まず、文節ごとに読むと読みやすいです。