まず、日本語で理解してから洋書を読む

少し難しいと、思う英語の本を読む前に、まず日本語で読んで理解してから、読むとスムーズに英語版が読めるようになりますf:id:lalananap:20200504151607j:plain

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英語版の小説を見て、理解出来る部分もあるけど、少し難しいと思える本を、選ぶのがポイントです。

まず、日本語のニュアンスで知りたいので、

日本の短編小説を選んで読み、その後、英語版を読んでみる。

 

やはり、好きな作家の、本の方が楽しめます。 

藪の中 (講談社文庫)

藪の中 (講談社文庫)

 

 平安時代のお話です。

 

英語圏にないシチュエーションを、どう英語で書かれているのか、とても興味深いです。

英語版タイトル

In a Bamboo Grove 

 

   < 芥川龍之介の英語版短編集 >

 この本の中に

「In a bamboo grove 藪の中」が、収録されています。

 

 藪の中」は、平安時代の話なので、登場人物に、今存在しない言葉「検非違使」が出てきます。

検非違使とは、不法・違法を取り締まる天皇の使者、今で言う所の、「警察」に近い存在に、なります。

 

この本には、「検非違使」を

「The magistrate」と書かれています。

 ◆ magistrate=治安判事

 ピッタリな言葉があり驚きました。

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また、「都風のさび烏帽子」と言う言葉は、

Patymo 烏帽子 当店オリジナルタトゥーシール付き

「fancy kyoto style black hats」

と言う風に、表現されています。

こう聞いても「烏帽子の事だね」と思う人は、少ないと思うのですが、こういった帽子が、あるのだなと言う事が、理解出来ます。

 

 

また、この本には

「真に人間の命なぞは、如露亦如電 にちがいございません」

と言う、日本人にも、難しい表現が出て来ます。

 

如露亦如電

人の命は露の如く儚く、稲妻のごとく一瞬でのうちに消え去る。

 

この文が英語になると

what is the life of a human being a drop of dew flash of lightning?

と、言う風になります。

 

drop of dew     露のしずく

flash of lightning   稲妻 電光

 

このフレーズを組み合わせて、「如露亦如電」と言う表現になっていました。

 

 

他にも、この本には、粟田口・多襄丸・山科などの、日本人にしか分からない、ワードが沢山出てきます。そのお陰で、背景イメージがつきやすく、日本人には分かりやすい内容となっています。

 

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日本人作家の本の英語版で、何とか読めそうな範囲の本を見つけたら、先に日本語で読んでから、英語版を読むと、読みやすくなります。

 

さらに、一気に読まず、文節ごとに読むと読みやすいです。

 

lalananap.hatenablog.com